2024.09.20

外壁の目地を補修! コーキング剥がし方と打ち替え、打ち増しの方法

外壁塗装を検討している方の中には、コーキング(シーリング)の劣化が気になっている方も多いのではないでしょうか。
外壁の目地に使用されるコーキングは、建物の防水性や耐久性に重要な役割を果たしているため、劣化を放置すると雨漏りや外壁のひび割れなどのトラブルに繋がる可能性があります。

今回は、外壁のコーキングの役割や劣化のサイン、正しいコーキングの剥がし方、打ち替え・打ち増し方法について詳しく解説します。
この記事を読めば自分で補修を行う場合のポイントや、プロに依頼する際のポイントも押さえられます。

外壁の目地補修が必要な理由とは? コーキングの役割と劣化のサイン

外壁に使用されるコーキング材は、建物の隙間や目地を埋め、雨水や湿気が建物内部に侵入するのを防ぐために使用されます。
しかし、コーキングも時間が経つにつれて劣化し、その機能が低下してしまいます。
まずはコーキングの役割と劣化のサインについて詳しく見ていきます。

外壁に使用するコーキングの役割とは?

コーキング材は主に、建物の目地や窓枠、外壁のつなぎ目に使用されます。以下の役割を担っています。

防水性の確保
コーキングは、雨水が建物内部に侵入するのを防ぐための重要な役割を果たします。特に目地や外壁のつなぎ目は、雨水が入りやすい部分であり、コーキングが劣化すると雨漏りのリスクが高まります。
建物の伸縮性をサポート
外壁は、季節による温度変化や湿度変化で膨張・収縮を繰り返します。コーキング材は、この伸縮性を吸収し、外壁がひび割れるのを防ぎます。
耐久性の向上
コーキングがしっかりと施工されていることで、外壁そのものの耐久性も向上します。外壁が直に風雨にさらされることを防ぎ、塗装や壁材の寿命を延ばす効果があります。

コーキング劣化のサインはこれだ!見逃すと危険な症状とは

コーキングの劣化は、時間の経過とともに少しずつ進行しますが、以下のようなサインが見られる場合は、補修が必要です。

ひび割れや剥がれ
コーキング材が乾燥や老化によってひび割れたり、部分的に剥がれている場合、隙間から雨水が侵入するリスクがあります。これは外壁や建物全体の劣化を早める原因になります。
変色や硬化
コーキング材が紫外線や雨風の影響で変色していたり、硬くなって弾力が失われている場合も、補修のタイミングです。柔軟性が失われると、外壁の動きに追従できなくなり、ひび割れが発生します。
水漏れやカビの発生
コーキングの劣化によって水が内部に侵入すると、壁内部の湿気が増加し、カビの発生や建材の腐食が進行します。これらの症状が見られる場合は、早急な対処が必要です。

これらのサインを見逃すと、補修が必要な範囲が広がり、最終的には大規模な修理や外壁全体の塗り替えが必要になることもあります。

失敗しないコーキングの剥がし方!正しい手順と注意点

コーキングが劣化した場合、補修の第一歩は古いコーキングを剥がすことです。
これを適切に行わないと、新しく施工するコーキングの密着性が悪くなり、再度劣化が早まることがあります。ここでは、失敗しないコーキングの剥がし方と、その際の注意点について説明します。

コーキングを剥がすために必要な道具と使い方

コーキングを剥がすためには、専用の道具を使うことが効果的です。以下は、必要な道具とその使い方です。

カッター&スクレーパー
これらの工具を使って、劣化したコーキングを削り取ります。カッターを使う際は、目地の両端に沿って切れ目を入れ、その後スクレーパーでこそげ取るようにしてコーキングを剥がします。
力を入れすぎると外壁や目地を傷つける可能性があるため、慎重に作業することが大切です。
ペンチ&プライヤー
剥がしにくい部分のコーキングを引き抜く際に使います。カッターで切れ目を入れた後、ペンチでつまみ、ゆっくりと引き抜くと効果的です。
コーキング除去剤
コーキングの残りカスや、硬化した部分がどうしても取りにくい場合、コーキング除去剤を使うことで、スムーズに剥がすことができます。塗布後しばらく放置してから、再度スクレーパーでこそげ取ります。

安全にコーキングを剥がす手順

1.目地の両端に切れ目を入れる

カッターを使って、劣化したコーキングの両端に沿って切れ目を入れます。この際、目地の中まで深くカッターを入れないように気をつけましょう。

2.コーキングをこそげ取る

スクレーパーやカッターを使って、コーキングを少しずつ削り取ります。無理に一度に剥がそうとせず、少しずつ作業を進めるのがポイントです。

3.残ったコーキングを除去する

ペンチやプライヤーでつまんで引き抜き、目地に残ったコーキングも完全に取り除きます。コーキング除去剤を使うことで、よりきれいに剥がすことができます。

4.掃除と仕上げ

剥がした後、目地に残った細かいゴミやカスをきれいに掃除します。完全にきれいになった目地に、新しいコーキングを施工する準備が整います。

コーキング剥がしの注意点

カッターの取り扱いに注意
カッターでの作業中は、外壁や目地そのものを傷つけないように慎重に行う必要があります。
特に、力を入れすぎると余計なダメージを与えてしまうので、ゆっくりと作業を進めましょう。
安全対策を万全に
手を切らないように、作業時には手袋を着用することをお勧めします。
また、古いコーキングが飛び散る可能性もあるため、保護メガネを使うと安心です。

正しい道具と手順で作業を行えば、コーキングの剥がし作業はスムーズに進みます。このステップを丁寧に行うことで、新しいコーキングの密着性が向上し、長持ちする仕上がりを実現できます。

プロが教える!コーキングの打ち替え方法

コーキングの劣化が進んだ場合、「打ち替え」という補修方法が必要です。これは、古いコーキングを完全に剥がし、新しいコーキングを目地に充填する作業です。
ここでは、コーキング打ち替えのメリットとデメリット、そして具体的な手順について解説します。

コーキング打ち替えのメリットとデメリット

メリット

防水効果の復活
劣化したコーキングを完全に取り除いて新しいものにするため、防水性が復活します。雨漏りや湿気の侵入を防ぐことができ、建物の耐久性が向上します。
耐久性の向上
新しいコーキングは、柔軟性が高く、外壁の伸縮に追従しやすくなります。その結果、ひび割れや剥がれが起こりにくくなり、長持ちします。
見た目が美しくなる
新しいコーキング材は見た目がきれいで、外壁全体の美観を高めます。経年劣化で黒ずんだり黄ばみが発生したコーキング部分がリフレッシュされます。

デメリット

手間と費用がかかる
古いコーキングを完全に剥がしてから新しいものを施工するため、時間と労力がかかります。自分で作業する場合でも、道具や材料にコストが発生します。
施工ミスのリスク
正しい手順で施工しないと、すぐに劣化が進んだり、コーキングが剥がれやすくなるリスクがあります。
特に、施工中に汚れや水分が残っていると密着性が悪くなります。プロの業者に依頼することによって、このリスクを除外することができます。

コーキング打ち替えの手順

1.古いコーキングを剥がす

前述した通り、古いコーキングを完全に除去します。

2.目地を清掃する

コーキングを剥がした後、目地の中をしっかりと清掃します。ホコリやゴミが残っていると新しいコーキングがうまく密着しません。

3.プライマーを塗る

新しいコーキングの密着を良くするために、目地にプライマー(接着促進剤)を塗布します。これにより、コーキングが剥がれにくくなり、耐久性が増します。

4.新しいコーキングを打つ

コーキングガンを使って、目地に新しいコーキングを均等に充填します。空気が入らないよう、ゆっくりと丁寧に作業することが大切です。

5.ヘラでならす

コーキングを打ち終わったら、ヘラを使って表面を滑らかにします。この作業で余分なコーキングを取り除き、目地が均一になるように仕上げます。

6.乾燥させる

新しいコーキングが完全に乾くまで、触れないように注意します。通常、乾燥には24〜48時間かかるので、天気予報を確認し、雨が降らない日を選んで作業を行うことが大切です。

プロが教える!コーキングの打ち増し方法

劣化が軽度で、コーキングが完全に剥がれていない場合は、「打ち増し」という方法で補修が可能です。
これは、既存のコーキングの上から新しいコーキングを追加する作業で、打ち替えに比べて手軽な方法です。

コーキング打ち増しのメリットとデメリット

メリット

手軽にできる
打ち替えよりも簡単で、短時間で作業を完了できます。劣化が少ない場合は、自分でも対応できる点が大きなメリットです。
コストが安い
古いコーキングを剥がす必要がないため、道具や時間が節約でき、材料費も抑えられます。

デメリット

密着性が不十分になる可能性
既存のコーキングが完全に劣化している場合、打ち増しでは十分な効果が得られないことがあります。劣化が激しい場合は、打ち替えが必要です。
耐久性が劣る
打ち替えに比べて耐久性が低いため、定期的なメンテナンスが必要です。長期的な防水性を求める場合には、打ち替えの方が適しています。

コーキング打ち替えの手順

1.既存のコーキングを確認する

まず、既存のコーキングがまだしっかりしているかを確認します。ひび割れや軽度の剥がれがある場合は、打ち増しが適しています。

2.表面を清掃する

打ち増しを行う前に、目地やコーキング表面の汚れをしっかりと取り除きます。ホコリやゴミがあると、打ち増ししたコーキングが密着しません。

3.プライマーを塗布する

打ち替えと同様に、密着性を高めるためにプライマーを塗布します。特に、打ち増しの場合は、既存のコーキングとの密着が重要です。

4.新しいコーキングを充填する

既存のコーキングの上から、新しいコーキングを均等に塗ります。打ち替えと同様に、コーキングガンを使ってゆっくりと充填していきます。

5.ヘラで表面をならす

打ち替えの時と同様に、ヘラを使って表面を滑らかにします。余分なコーキングを取り除き、均一に仕上げます。

6.乾燥させる

コーキングが完全に乾くまで、24〜48時間程度放置します。雨が降らない日を選んで作業を行うことが大切です。

コーキングの打ち増しは、手軽に外壁の防水性を維持するための方法ですが、劣化が進んでいる場合は、打ち替えが必要になることもあります。

仕上がりが違う!プロにコーキングを依頼するポイント

コーキングの打ち替えや打ち増しは、自分でもできる作業ではありますが、長期的な耐久性や仕上がりの美しさを考えると、プロに依頼することが最も確実です。ここでは、プロにコーキング作業を依頼する際に押さえておきたいポイントについて説明します。

プロに依頼するメリット

1.高い技術と経験

プロの職人は、コーキング作業において長年の経験と専門知識を持っています。
これにより、コーキングがしっかりと密着し、外壁の動きに追従する耐久性の高い施工を行うことができます。自分で行う場合、細かな部分の作業が難しいこともありますが、プロは美しく均一に仕上げてくれます。

2.適切な材料の選定

コーキングには、用途に応じたさまざまな種類の材料があります。外壁の材質や環境に最適なコーキング材を選定し、施工するのはプロならではの技術です。
これにより、長期間にわたって防水性や耐久性が保たれることが期待できます。

3.手間と時間の節約

コーキングの打ち替えや打ち増しは、慣れていないと時間がかかり、手間がかかる作業です。プロに依頼することで、短期間で高品質な施工をしてもらえるため、時間や労力を節約できます。
特に大規模な外壁のコーキング作業は、プロに任せる方がスムーズです。

依頼する際のチェックポイント

1.実績と評判を確認する

プロに依頼する際は、その業者の実績や評判をしっかり確認しましょう。
信頼できる業者は、過去の施工事例や口コミでの評価が高いことが多いです。ホームページや口コミサイトを活用して、施工品質を確認しましょう。

2.見積もりの内容を比較する

複数の業者に見積もりを依頼し、その内容を比較することが大切です。安すぎる価格設定の場合、使用する材料や施工品質が不安なこともあります。
コーキング材の種類や施工範囲、アフターサービスなど、詳細な項目までしっかり確認し、納得できる業者を選びましょう。

3.保証内容を確認する

施工後の保証があるかどうかも重要なポイントです。
コーキングは、劣化が進むと再度補修が必要になるため、保証がある業者に依頼することで、万が一の不具合にも安心して対応できます。

4.コミュニケーションの重要性

施工業者としっかりとコミュニケーションを取り、工事の内容やスケジュールについて事前に確認しておくことも重要です。
信頼できる業者は、こちらの質問や要望に対して親身に対応してくれるため、気軽に相談してみましょう。

まとめ

プロにコーキング作業を依頼することで、仕上がりの美しさや長期的な耐久性を確保できるだけでなく、手間や時間も節約できます。
依頼する際は、業者の実績や見積もり内容、保証制度などをしっかり確認し、信頼できるプロに任せることで、外壁のメンテナンスを安心して進めることができます。

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