2023.03.30

足場屋とは?足場職人と鳶職人の違いは?

鳶(とび)職とは土木・建設、または電線の架設などの高所作業を線も門とする職人の総称で、「とび技能士」という国家資格も存在します。古来より建築現場の上棟の時に梁から梁へと軽やかに飛び移りながら作業している様を鳶に例えたのが名前の由来とされています。

鳶職人にもいろいろ、足場職人は鳶職の一種

鳶職人にもいろいろ、足場職人は鳶職の一種

鳶職人の中でも、専門分野によって下記のようにいろいろな種類があります。

足場鳶

多くの建設現場では主な作業の開始から物件の引き渡しの直前まで作業用の仮設足場が組み立てられていますが、この足場の組み立てと解体を専門に行うのが「足場鳶」です。

組み立て・解体にも危険が伴いますが、組み立てられた後も安全に作業が進むよう、また強風などで倒壊しないよう、安全面に十分配慮しなければならない仕事です。

屋根・外壁塗装工事で足場を組む足場職人は、この足場鳶にあたります。足場屋と言われることもあります。

鉄骨鳶

鉄骨造の高層建築物の建設では「鉄骨鳶」が活躍します。クレーンによって吊り上げられた鉄骨を組み上げ、建物の骨組みを作ります。

このような作業を鉄骨建方(たてかた)と呼びますが、建方ではさまざまな重さ・形状の鉄骨をクレーンで安全に積み上げられるよう固定する「玉掛け」という資格も必要になります。この玉掛け作業も鳶職人の担当です。

町場鳶

建築の世界では、高さのある大型建築を「野丁場」、住宅などの小規模な建築物を「町場」と言ったりしますが、この町場で、足場だけではなく木構造の柱・梁を組み上げる高所作業を主に担当するのが「町場鳶」です。単に「町鳶」と呼ばれることもあります。

送電鳶

土木建築とは業種が異なりますが、鉄塔の上などの高所で送電線を扱う電気工事士のことは「送電鳶」と呼ばれます。
現在では日本国内に数千人しかいないと言われる希少な鳶職人です。

足場の種類もいろいろ

足場の種類もいろいろ

鳶職の主戦場となる足場には、建物や建築現場の形状・条件などに合わせて下記のような足場が使用されます。

くさび緊結式足場(ビケ足場)

足場板・支柱・階段・ブレースなどの主要なパーツがユニット化されていて、それらのパーツを互いに結合して組み立てていく足場です。結合部分がくさび形になっているので「くさび形緊結式足場」と呼ばれますが、「ビケ足場」という最もメジャーな商品名でも知られます。

基本的にハンマーだけで組立て・解体が可能で、最高45mまで組み上げられるので戸建住宅からある程度の高さのあるビルの工事まで、幅広く活用されています。屋根・外壁塗装工事でもよく使用されます。

耐久性が高いですが、足場に飛散防止ネットを張ったままだと、強風に煽られ倒壊する危険もあるため、台風・荒天下では注意が必要な足場です。

単管足場

主に単管、つまり鉄パイプのみを縦・横方向に組み合わせて使用する足場です。単管同士を繋ぐ単管ジョイントの固定には道具が必要になり、組み立てには時間がかかります。また、他の足場のように板状のパーツがなく、安全性もやや劣ります。

ただし、塀や隣家との境界などに十分なスペースがなく、くさび緊結式足場などをしようできないという場合には単管足場が活躍します。

枠組み足場

構成するパーツが多く、さまざまなパターンでの組み立てができる足場です。ただし、一つひとつのパーツが大型であることから小規模な工事現場には不向きですし、パーツの多さから取り扱いには専門的な知識や経験を必要とします。

外壁塗装・屋根塗装の足場設置には資格が必要

外壁塗装・屋根塗装の足場設置には資格が必要

足場はあらゆる土木・建築工事に必要不可欠なもので、作業の効率だけでなく安全性にも大きくかかわる重要な要素です。
そのため、5m以上の足場を組み立てるには労働安全衛生法に基づき、「足場の組み立て等作業主任者」という有資格者の指揮監督が必要となります。

2階以上ある建物の屋根・外壁塗装では足場の高さが5mを超えることがほとんどですので、この「足場の組み立て等作業主任者」が必要になるというわけです。栗原塗装工業には有資格者がいるため、単管足場なら自社施工が可能で、外注を使わない分コストを抑えた屋根・外壁塗装が可能になります。

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