2023.04.26

DIYでも可能!?サイディングボードの塗り替え方法をプロが伝授!

以前に比べて資材や道具が誰でも入手しやすくなり、YouTubeなどでプロのレクチャーを大量に視聴できるようになった今、DIYがブームになっているのもうなずけます。
もしかすると外壁塗装リフォームもDIYで安く済ませたい!とお考えの方も多いかもしれません。そこで今回は、

  • DIYで外壁塗装リフォームが可能か?
  • 外壁塗装をDIYでできるかプロに頼んだ方がよいかの判断ポイント

についてご説明します。

DIYが可能なサイディングボードの状態とDIYの準備

DIYが可能なサイディングボードの状態とDIYの準備

外壁塗装リフォームのDIYを検討するなら、まずは外壁をよく観察して、劣化状況を判断するところから始めてみましょう。

劣化レベル1:外壁塗装に色あせがみられる

外壁塗装が徐々に色あせていくのは自然なことです。ちょっと色がくすんできたかな?と感じても、下記のチョーキング現象が見られなければまだ外壁塗装は耐久性を保っていると考えられます。

劣化レベル2:色褪せと同時にチョーキングが見られる

色あせがより進行すると、塗装の表面に粉状の汚れがあらわれる「チョーキング現象」が見られるようになります。この段階になると塗膜の耐久性もかなり落ちてきていると考えられます。

劣化レベル3:部分的にカビ・藻・コケなどが発生している

外壁にあらわれるカビ・藻・コケなどは外壁塗料の耐久性がかなり低下している証拠になります。これらの汚れが発生しやすい北側の外壁や、その他の日当たりの悪い外壁などは要チェックです。

劣化レベル4:カビ・藻・コケなどがかなり繁殖している

カビ・藻・コケなどの汚れは放置しておくとより広範囲に繁殖し、深い根を張ります。外壁にこのような汚れが広く見られるなら、おそらく外壁塗料が保護力を失ってからすでにかなりの年月が経っていると考えられます。

劣化レベル5:サイディング全体にひび割れ・剥落(はくらく)・ゆがみなどがみられる

木造住宅によく使われる窯業系サイディング自体には防水性がなく、塗料が劣化しきってしまうと今度はサイディングの劣化が始まります。
サイディングの劣化が進行すると、新しい塗料で塗り直しても耐久性を回復できないので、サイディングボードの張り替えなどが必要になります。

劣化レベルが上記の1程度なら、まだ塗装リフォームを行う必要性は高くありません。
劣化レベル2~3程度なら塗装リフォームを行う必要があり、DIYでも対処できるかもしれません。ただし外壁が劣化レベル4~5程度に悪化していると、DIYでの修復は難しく、プロによる工事が必要になります。

プロが教えるサイデイングボードの塗装方法

プロが教えるサイデイングボードの塗装方法

DIYで外壁塗装を行うなら、作業工程は下記のように進められます。

1 足場設置

本来の外壁塗装工事では、まず作業用の足場が仮設されます。DIYで外壁塗装を行う場合にも高所作業が含まれるなら、まずは安全に作業できる環境を整えなければなりません。

2 高圧洗浄

高圧洗浄機で壁面の汚れや古い塗膜を洗い流します。外壁材を傷つけないためにブラシでゴシゴシこすったりはしません。

3 下地処理・シーリング

下地に大きなひび割れなどがあれば補修し、シーリングが劣化していれば打ち替えます。

4 養生

ドア・窓などに塗料が飛散しないように養生テープ・マスカーなどで塗装面以外をしっかり覆います。

5 下塗り・中塗り・上塗り

塗料がしっかり密着するよう、シーラーやフィラーなどと呼ばれる下塗り材を塗布し、それが乾いたらメインとなる外壁用塗料で中塗りし、中塗りが乾燥したらさらにもう一度同じ塗料で上塗りを行います。

6 足場・養生の撤去

養生・足場を撤去すれば外壁塗装作業は完了です。

外壁塗装のDIYで失敗しやすいポイント

外壁塗装をDIYで行う際に難しい&失敗しやすいポイントも覚えておきましょう。

洗浄が不十分になってしまう

外壁面の洗浄が不十分だと新しい塗膜ももろくなってしまいます。高圧洗浄機はホームセンターでも売っていますが、プロが使う高圧洗浄機と比べると水圧がかなり劣ります。特に上記の劣化レベル④の汚れを市販の高圧洗浄機で落とすのは難しいでしょう。
十分に洗浄できたかどうかの判断もプロでなければ難しく、施工不良につながりやすい作業となります。

下塗り材・塗料の選択が難しい

塗料もホームセンターやオンラインで簡単に買えますが、商品の数が非常に多いのでどれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。オンラインストアなら商品レビューも参照できますが、塗りたての状態ではほとんどの塗料がキレイに見えます。ところが塗料の真価は塗装後5年、10年と時間が経ってみなければわからないので、塗装後すぐに投稿された商品レビューはあまり参考にならないかもしれません。

また下塗りに使うシーラーも、使用する塗料や外壁材、また元々塗装してあった古い塗料の種類などによって適・不適を判断しないといけませんが、これも未経験では選択が難しく失敗しやすいところです。

高所作業のリスクがある

ほとんどの場合、外壁塗装には脚立を使っても手が届かない高所作業が含まれています。

脚立を使えば手が届くところでも、脚立の上での作業に慣れていなければバランスを崩しやすく転倒のリスクがあります。自信がなければ足場だけでも業者に頼んで組んでもらう方が良いかもしれません。

十分な作業期間を確保するのが難しい

外壁塗装の工程では、作業と作業の間の「乾燥期間」が非常に重要です。洗浄後、下塗りや中塗りの後など、前段階の作業が十分に乾燥しないまま作業を進めると、色むらや塗料の膨れ・剥がれなどの施工不良が生じてしまいます。

プロが行う外壁塗装リフォームでも、作業工程は2週間程度になります。例えばDIYの塗装に使える休暇期間が限られているからといって、乾燥を待たずに作業を進めれば、塗装は必ず失敗します。外壁塗装全体をDIYで行うなら、少なくとも2〜3週間程度の作業期間を確保しておくとよいでしょう。

近隣トラブルのリスクがある

プロの外壁塗装では、作業前のあいさつ回りを行ったり、作業期間中も足場にしっかり飛散防止シートを張ったりと塗装作業でご近所にご迷惑がかからないようにさまざまな工夫をしています。

DIYで外壁塗装を行う時にもご近所に不快な思いをさせないよう、このような工夫・気配りがとても大切です。面倒に思えてもこの手順も省かないようにしましょう。

失敗した場合はプロに塗り替えを依頼

失敗した場合はプロに塗り替えを依頼

色むらや塗料の剥がれ・膨れなど、外壁塗装のDIYで施工不良が生じてしまったらプロの助けを借りて塗装のやり直しを行わなければならないかもしれません。
施工不良の症状によっては、部分的な手直しではなく全体の塗り替えになることもあります。

すでに外壁塗装のDIYのために数十万円の費用を使っていても、全体の塗り直しになるとさらに100万円前後の費用がかかってしまう可能性を考えると、規模の大きな外壁塗装をDIYで行うかどうかはかなり慎重に検討した方が良いでしょう。
塗装を完了させる自信がない・十分な作業期間が確保できない、といった場合には初めからプロに相談した方がむしろ経済的かもしれません。

まとめ

外壁塗装のDIYは施工不良が起こりやすく、プロに塗り替えを依頼すると結局費用がかかってしまうこともあります。単に費用を抑えるために外壁全体の塗装リフォームを未経験者がDIYで行おうとするのは、実はあまりお勧めできません。

ただしDIYには独特の楽しさがありますし、成功すればかなりの満足感がありますよね。それで外壁塗装をDIYで行うなら、外壁の中でも、

  •  目立たない場所
  •  面積の広くない場所
  •  足場がなくても安全に塗装できる場所

などを選んで、外壁塗装のDIYにトライしてみるのはいかがでしょうか?
DIYでちょっとずつ経験を重ねて失敗も成功も経験すれば、より広い面積を上手に塗装できるようになるかもしれません。

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