持ち家に住む人にとって、所有する財産の中で最も大切なものはやはり「マイホーム」ではないでしょうか。
つまり、外壁塗装は施主の最も大切な財産に関わる仕事なわけですから、工事を行う私たちの側にも当然それ相応の緊張感が伴います。
良いお客様に恵まれていることもあり、幸いにもくりはら塗装では工事に関するトラブルが発生することは滅多にありませんが、今回は外壁塗装工事を行う際に、
- 塗装業者・施主間のトラブル
- 業者や施主・ご近所間のトラブル
でありがちな5つのトラブル事例を未然に防ぐ、またはスムーズに解決するためのポイントをご紹介します。
トラブル事例1:外壁・屋根の仕上がりの色がイメージと違う
いざ屋根・外壁塗装リフォームが終わってみると、施主様側からすると当初のイメージしていた色と違う気がする…というケースがあります。
ただ、「イメージと違う」は誰かのミスや落ち度というわけではないので、塗装後に業者負担で塗り直してもらうのは難しいでしょう。
塗装作業が終わった後では対策も困難ですので、このようなトラブルは未然に防ぐように最善を尽くしておく必要があります。
トラブルを避けるには?
塗装工事を始める前に、イメージと仕上がりのギャップを埋めるには、
- シミュレーションツールなどで全体のイメージを掴む
- 実際にその色が使われている家があれば確かめる
- 大きめの色見本を参考にして実際の色を確認する
- 色見本より少しだけ暗め・薄めの色を選ぶ
といった方法に効果があります。
ちょっと面倒に思えるかもしれませんが打ち合わせの段階で色見本をしっかり確認するようにしましょう。このとき、色見本はなるべく大型のものが理想的です。
さらに「面積効果」と呼ばれる現象で、同じ色でも面積が大きいほど色が濃く、また明るく見えてしまうということも覚えておきましょう。
それで、外壁塗装の色見本が気に入ったなら、その色よりほんの少し暗め、また薄めの色を選ぶなら、外壁塗装のイメージと実際の仕上がりのギャップを埋められるかもしれません。
調色する色はオリジナルになりますが、定番色であればその色で塗装された建物があると思います。
塗装業者に聞いて、過去の実績などから確認してみたり、近所であれば直接見に行くのが確実です。
トラブル事例2:外壁塗装工事後すぐに塗料が剥がれたりサビが出たりする
塗装の剥がれやサビが、塗装後1~2年程度と耐用年数より大幅に早く表れるのは、業者の施工不良の可能性が非常に高いトラブル事例です。
すぐに塗装が剥がれるのは下地の洗浄が十分でなかったり、塗装の際に下地が十分に乾燥していなかったりした場合によくある症状です。
鉄部の塗装ですぐにサビが表れるのはおそらくケレン作業(サビの除去を含む下地処理)が十分でなかったのでしょう。
トラブルを解決するには?
劣化がすぐに表れるトラブルを避けるにはまず優良な外壁塗装業者を選ぶことが大切ですが、起こってしまったトラブルでは、
- 【1】まず塗装の劣化状況を、写真を撮るなどして記録しておく
- 【2】塗装リフォーム業者の保証があるなら、内容がわかるものを用意する
- 【3】その後、施工した塗装業者に連絡・相談する
といった手順で解決を試みましょう。
業者の落ち度がはっきりしているケースでは、塗り直しに応じてくれる可能性が高いはずです。
また、塗装の不具合の発見は早ければ早いほど解決しやすいので、外壁塗装リフォーム後しばらくは定期的に塗装面を観察しておくとよいかもしれません。
トラブル事例3:塗料が飛散して自動車や花壇に飛び散る
外壁塗装は足場に飛散防止シートをしっかり張り、植栽や移動できない車はしっかり養生シートで覆った上で行いますが、何かの手違いで植栽や車に塗料が飛散している…そんなトラブルもあり得ます。
特に吹き付け塗装を含む工事では細かな飛沫が養生をすり抜けてしまう可能性は高くなります。
このようなケースでもほとんどの場合、塗装業者がその責任を負うことになります。
トラブルを解決するには?
外壁塗装工事の終了後、足場を解体する前に業者と一緒に全体の最終チェックをしっかり行いましょう。
この時に塗料の飛散を発見しておけば、業者にもすぐに対応してもらいやすくなります。
業者が引き上げた後に塗料の悲惨が見つかったなら、トラブル事例②の場合と同じように
- 【1】状況を記録する
- 【2】保証内容がわかるものを揃えておく
- 【3】業者に連絡し、対応を相談する
という手順で解決を試みましょう。
水やシンナーで拭けば簡単に取れそうな飛沫でも、相談前に自分で掃除しようとしないほうが良いでしょう。
優良な塗装業者はたいてい、このようなトラブルに備えて損害保険に入っているので、飛散した塗料の除去が高額になっても保険金で対応できます。
愛車への飛散トラブルの解決は慎重に!
自動車が被害を受け、業者側の紹介する修理業者で飛散した塗料の除去を行うというケースではちょっと注意が必要です。下手な除去作業をすると車のコーティング・クリア塗装などが傷んでしまうこともあります。
どんな業者に依頼するにせよ、飛沫の除去方法や作業日程なども可能な限り確認しておくのがベストです。
トラブル事例4:いきなり追加料金を請求される
外壁塗装工事は前もって見積額を確認し、その金額に同意した上で契約します。工事はその契約に沿って進められるわけですから、進行中にいきなり追加料金を請求されるというケースはかなり不当な請求である可能性が高いと言えます。
トラブルを避ける・解決するには?
優良な塗装業者をしっかり選んで契約するなら、このようなトラブルはまず起こらないでしょう。悪徳業者による不当な請求であればもちろん支払う必要はありません。
ただし稀なこととはいえ、追加工事・工事内容の変更がどうしても必要になり、そのための費用がかかる、というのも全くありえない話ではありません。
外壁塗装に関する工事内容の変更は、
- 予想外の場所に雨漏りが発生していた
- 雨漏りの修繕作業中、思わぬ場所で構造材の腐食が見つかった
などがありえますが、これらのケースでも業者が工事前に見落としていた問題であれば業者の落ち度とも考えられますし、追加工事の可能性があるならば前もって十分に施主と相談のうえ、契約書にもその旨を明示しておくべきでもあります。
いずれにせよ、いきなり追加料金が請求されるのは不当である可能性が拭えないものです。業者の言い分を聞いて工事が妥当に思えるとしても、支払いに同意する前にこの記事の最後にご紹介する第三者機関に相談してみるのがベストかもしれません。
トラブル事例5:ご近所からクレームが来た
外壁塗装工事による騒音や塗料のニオイ、工事車両の出入りなどはご近所からクレームにつながる可能性があります。建物が密集しがちな住宅地では外壁塗装工事で周囲に多少のご不便・ご迷惑をかけても、トラブルにならないように対策しておく必要があります。
トラブルを避けるには?
近隣とのトラブルを避けるには、やはりあいさつ回りが重要だと思います。
塗装業界内でルール化されているわけではありませんが、優良な塗装業者であればお客さまに代わってあいさつ回りを行なってくれることが多いようです。
業者が行わない場合はお客さま側で何らかのごあいさつをしておくことをお勧めします。
私たちくりはら塗装では、作業を行う私たち自身で近隣へのあいさつ回りを行い、外壁塗装作業がご近所からのクレームに繋がらないよう取り計らっています。
まとめ
もしもトラブルが発生したら、素早い解決を計りましょう。
外壁塗装に関するトラブルの多くは、
- 契約までにしっかり打ち合わせをしておく
- 引き渡し前にきちんと塗装の仕上がりを確認する
- 問題が見つかったなら記録し、情報をまとめ、業者に相談する
などの方法でスムーズな解決をはかれるでしょう。
しかし、もし話し合いでの解決が難しければ、第三者機関を活用することも検討できます。
外壁塗装を含めたリフォーム全般のトラブル解決のため、
などの機関では、専属の専門家、弁護士などを通してトラブルの解決を手伝ってくれます。