2022.05.27

ケレン作業とは?鉄部のサビ止めには欠かせない下地処理

通常、建築物の鉄部は『サビ止め+塗料』で保護されていますが、空気中の水分や雨水にさらされると塗膜が徐々に劣化し、鉄部に直接水分が触れてサビが発生してしまいます。
建物の屋根材や外壁材が金属系でなくても、

  • 雨戸
  • シャッター
  • フェンス
  • 雨どい
  • 破風板
  • 屋根の棟板金

など、実は建物の細部に鉄を含む金属製のものが使われていることが多いんです。
そんな鉄部のサビ止めのため大切なのが「ケレン」という作業。

そこで今回は、「ちょっと聞き慣れないけど、ケレンとはいったいどんな作業なの?」「なぜ手を抜けない重要な工程なの?」という疑問にお答えしたいと思います。

ケレンは下塗り前に欠かせない下地処理

ケレン作業とは、塗装の前に行う下地処理のことです。
下地に残っている古い塗膜やサビを除去し、さび止め効果を長持ちさせ、さまざまなリスクを回避してくれる、非常に重要な工程です。
ケレン作業には下記のような目的があります。

塗料の密着度を高める

鉄部に古い塗膜やサビが残ったまま新しい塗料を塗っても、仕上がりの厚みにバラつきができて美しくないだけでなく、塗膜が下地に密着せずあまり時間が経たないうちにはがれてしまいます。
鉄部は建物を雨水から守る大切な役割を担っていることも多く、塗料がはがれてしまうと、雨漏りの原因になってしまうかもしれません。

ケレン作業してサビ移りを防ぐ

塗膜の内側にサビが残っていると、

  • 塗膜の下でサビが広がる
  • サビが雨で流れ他の箇所に広がる

などの劣化につながります。
外壁などに茶色く付着したサビ汚れは簡単には落とせませんが、丁寧なケレン作業で防ぐことができます。

ケレン作業に使う工具

ケレン作業は、サビの進行状況や下地の劣化症状に合わせて方法が変わります。
作業には大がかりなものから簡単なものまで4種のグレードがあり、一般的に戸建て住宅で行われるのは特殊な処理のいらない「第3種ケレン」と「第4種ケレン」です。

手作業でケレンする際に使用するもの
サンドペーパー
ワイヤーブラシ
皮すき

手作業でのケレン


これらの工具は、軽度なサビを部分的に手作業で落とすのに役立ちます。
細かなところまで丁寧に作業がしやすく、塗料が密着しやすくするため下地の表面に粗く凹凸を付けるのにもピッタリです。

電気工具を使ったケレン作業
ディスクサンダー
ワイヤーブラシ

グラインダーを使ったケレン作業


ケレン作業の範囲が広く、長年放置されてきたようなサビには上記のような電動工具を使いしっかりとサビを落としていきます。

ケレン作業を含む塗装の手順

ケレン作業を含む塗装作業は下記のような工程で進められます。

1.高圧洗浄で下地を洗浄

まずは鉄部に付着している汚れや古い塗膜を高圧の水で洗い流します。
洗浄後は数日かけてしっかり乾燥させ、水分が残らないようにしましょう。

2.ケレン作業

高圧洗浄で落としきれなかったサビや汚れは、ここで手作業や工具を使ってしっかりと除去していきます。

3.サビ止め塗装(下塗り)

ケレン作業後、サビ止めを塗布していきます。
サビ止め塗料は金属の腐食を防ぐ効果のある塗料です。
大きく分けて「油性系」と「エポキシ樹脂系」があり、使用する鉄部の箇所や環境に応じて選びます。

4.中塗り・上塗り

サビ止めがしっかり乾いたら、仕上げの塗装を行います。

まとめ

今回ご紹介したように、ケレン作業は仕上がりを左右する非常に重要な工程です。
業者に依頼する塗装工事に鉄部が含まれているなら、きちんとケレン作業が含まれているかどうかを見積書で確認するのがベストです。
もちろん、くりはら塗装ではケレン作業を含む鉄部の塗装工事の経験・実績も豊富にございます。
塗装工事全般のご相談は、ぜひ私たちくりはら塗装にお任せください!

 お問い合わせ  

外壁塗装計算アプリバナー