盆栽や苔玉など、コケは鑑賞方法によっては美しいですが、家の外壁に繁殖してしまうとやはりあまり美しく見えませんね。それだけでなく、外壁にコケが生えるのは外壁塗装が劣化して、家が雨水や湿気のダメージを防げなくなっているサインでもあります。
今回は特に我孫子、柏、印西、白井エリアの家で、コケの発生を防ぐポイントについてご紹介します。
外壁に生えるコケの特性と塗装に与える影響
コケは一般的に「コケ植物」を指しますが、菌類、地衣類、藻類などが含まれることもあります。
外壁塗装に付着する汚れはコケ・藻・カビなどの「生物系」の汚れと、排ガスやホコリなどの「非生物系」の汚れで落とし方や予防の仕方が変わってきます。
コケは外壁を変色させて美観を損ねるだけではありません。
外壁にコケが生えてしまった段階で、外壁塗装の耐久性がある程度落ちてきていると予測できますが、放置しておくとコケは劣化した外壁の塗膜のさらに深くに根を張り始めます。深く根を張ったコケはより落としにくくなり、苔の生えた部分の外壁はずっと湿った状態になるので、外壁は通常より早いスピードで劣化していきます。
この「放置は禁物」という点が、外壁塗装の非生物系の汚れと異なるポイントです。
また外壁のコケは、
- 水場・森林が近い
- 日当たり・風通しが悪い
- あまり暑くならない
という条件下で繁殖しやすいという特徴があります。
手賀沼など湖沼、河川に近い家は要注意
我孫子、柏、印西、白井エリアにお住まいの方であれば、手賀沼、印旛沼のような湖沼地、利根川のような河川の周辺など、水場が近い場所では湿気が多く、カビが生えやすくなっています。
特に、家の北面の外壁や、隣家との間の日光の当たりにくい壁面などは、コケが発生していないか定期的にチェックしてみると良いかもしれません。
コケが外壁に生えた場合の対処方法
すでに外壁にコケが生えてしまっているなら、「自分でキレイにする」または「専門業者に依頼して処置してもらう」という方法があります。
どちらを選べばいいのか、コケの状況に応じて選ぶのが最適です。
●自分でコケをキレイにできるケース
コケがまだ薄い黄緑色で、さっと拭いて落ちる程度であれば、専用のクリーナーなどを買ってきて、雑巾やスポンジで拭き取ることができます。
注意点として、ゴシゴシと強めにこすらなければ落ちないという場合は、外壁材に傷がついて別の劣化症状が出やすくなるので、プロにお任せしましょう。
さらに、簡単なように見えても高所での作業は非常に危険なので、最初からプロにお願いすることをオススメします。
●専門業者に依頼した方が良いケース
自分でこすっても落ちないような濃い緑色のコケ、または繁殖が進んで立体化したコケは、外壁材の内部まで浸透している可能性があります。
高圧洗浄やバイオ洗剤など、プロの技術で外壁材を痛めないようにコケを除去し、さらに外壁塗装をして新たな塗膜で保護するのがベストです。
外壁にコケがつかないようにする方法
特に立地環境によってコケがつきやすい建物では、前もって予防策をとると、コケによる外壁の劣化症状を抑えることができます。
1:光触媒塗料で塗装する
光触媒塗料とは、塗料に含まれる成分に太陽光が反応すると外壁に付着する汚れが分解され、水で洗い流される「セルフクリーニング効果」を持った塗料です。
この塗料を選んでおけば、他の塗料に比べて汚れが付着しにくく、コケも発生しにくくなります。
2:防コケ・防藻効果のある塗料を選ぶ
光触媒塗料でなくても、塗料の機能としてコケや藻の発生を防ぐ効果のある樹脂が配合されている塗料がたくさんあるのでオススメです。
3:日々のお手入れをしておく
コケが広く繁殖してしまう前に、数ヶ月に一度の頻度で外壁の表面を柔らかいタオルで拭くのも予防策になります。