―施工事例―
ジャングルジム、タイコ橋のさびを落とし、現場調色で塗り替えて、子どもたちが安心して遊べる遊具に
我孫子市 日秀(ひびり)公園遊具の塗り替え
消防小屋の裏にある公園遊具の塗装
今回の事例は公園遊具の塗装です。
遊具の設置場所は、我孫子市日秀。「ひびり」と読みます。日秀はJR成田線の湖北駅と新木駅の中間にある場所で、平将門公が祀られている、日秀将門神社があります。
遊具は、とあるお寺の敷地内の消防小屋の裏にあります。「公園」という感じでもないのですが、子どもたちが遊ぶ需要があるようです。「タイコ橋」という、登って遊ぶ遊具と、「サッカーボール型ジャングルジム」の2つ遊具を塗り替えました。
発注者は我孫子市の公園緑地課で、元請けは造園業者。いわゆる植木屋さんです。栗原塗装工業は下請けとして、塗り替えを行いました。GW前に実施し、塗装工期は2日間でした。
塗装工事の流れ
ケレン(サンダーがけ) 下塗り(さび止め) 上塗り(ウレタン塗料)
遊具は金属のパイプを組み合わせたものですから、高圧洗浄などは行えません。サンダーがけなどでケレンを行い、下塗りでエポキシさび止めを塗布。上塗りで、ウレタン塗料を塗ります。さび止めは大同塗料の「イージーワン」。上塗りは日本ペイントの「1液ファインウレタン」を使いました。
現場調色で遊具のブルーを表現
元の色と同じ色というオーダーでしたが、現場で遊具の色を見ると、市販の塗料で同じ色はないようでした。こういう場合は、塗料を調合して同じような色を作ります。これを現場で行うので、「現場調色」といいます。
調色の難しいところは、「使う分だけ作る」ということです。追加で作ると色むらが出ますし、作りすぎると赤字になります。塗装面積の平米数でどのくらいの塗料が必要になるかが分かるのですが、外壁や屋根と違って、ジャングルジムのような遊具は分量が分かりにくいです。さび止めの使用料を目安にして、あとは経験値でどのくらいの量が必要かを測り、調色します。
今回の調色には、青、白、赤さび色、黒、黄色を使いました。弱溶剤塗料なので、うすめ液として塗料用シンナーを使います。いわゆる「ペイントうすめ液」と呼ばれるもので、プラモデルなどを塗るラッカー系塗料のシンナーとは違います。また、水性塗料の場合は水で希釈します。
今回の調色に際しては、まず白から入れていきます。続いてベースとなる青を入れ、赤さび色、黄色、黒などを微量加えて色を調整します。原色に近い色を作る場合はベースとなる色から入れていきます。
桜が終わりかけの季節だったため、花びらが飛んでくるので、塗装時に付着しないように気を使いました。今回の遊具は1色だったので、作業的には比較的かんたんでしたが、ジャングルジムなど遊具の塗り替えでは、ときどき、3色4色と塗り分けなければならない時もあります。もちろん、くりはら塗装ではそういった塗り分けも対応可能です。